計装の図面ってよくわからないな
そんな方向けの記事です。
計装ループ図や展開接続図が何なのか、わからなかったことは無いでしょうか?計装図面にはたくさんの種類があります。
1級計装士の私(ナナシクチナシ)が解説しますので、計装図面の見方・書き方を参考にしたい方は是非ご覧ください。
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以下がこの記事の内容です。
計装図面の種類と記号。電気図面とは違うよ!
電気はエネルギー、動力に関する図面ですが、計装はセンサーやバルブ、リレーに関する配線図面が多くなります。
忘れてはいけないのが計装空気配管です。エア駆動バルブ(自動弁)~電磁弁などに計装空気配管がありますので忘れないようにしましょう。機械・配管工事と計装工事の空気の取り合い点も忘れずに。
計装図面の種類
①システム構成図
システム構成図はビルやプラントの各種図面のマスター(親)となる図面で、大まかな概要を一枚に表した図面になります。
②計装配線系統図(計装ループ図)
計装配線系統図(計装ループ図)は、制御盤と現場側計器の関係を表した図になります。
よりシンプルに、図面左に制御盤、右に計器を書いて、間に配線を書くスタイルが私は好きです。
③計装配線配管図
計装配線平面図は建屋・プラントに設置される計測機器やバルブの配置を表した図面です。
④展開接続図(シーケンス図)、盤図の一部
展開接続図は機器の制御や電磁接触器、開閉器、リレーのコイル、それらの接点などを、操作順序に従って展開して表した図のことを言います。
https://shimatake-web.com/electrical-drawing-type/#i-4
展開接続図は、動力制御盤・自動制御盤・DCS盤の制御回路でよく見ます。
⑤ラダー図(シーケンスプログラム)
④展開接続図(シーケンス図)をシーケンサが理解できるプログラムに直したものをラダー図(シーケンスプログラム)といいます。ハードウェアで回路を組むか、ソフトウェアで回路を組むかの違いで制御処理内容は同じです。
ソフトウェア化するメリットは、以下が考えられます。
- 納入後、配線改造をせずに回路修正が可能になる点
- 配線工数が大幅に削減されるので設計・製造が容易になる点
- 専用プログラムでデバッグ(バグの確認)が容易になる点
シーケンサとは…
シーケンサは別名プログラマブルコントローラ(PLC)、あるいはシーケンスコントローラ(SC)ともいわれています。これは『入出力部を介して各種装置を制御するものであり、プログラマブルな命令を記憶するためのメモリを内蔵した電子装置』と定義されています。実際には…
はじめてのシーケンサ 入門編
これまで、リレーやタイマを配線することにより行ってきた『シーケンス制御』を簡単なプログラムにより実現させる装置とお考えください。
信号入出力点数が多く、複雑な機械設備を制御する場合は、ラダー図が用いられます。
計装図面の記号(文字記号)の見方
P&ID にFICA-201、TRC-101などの文字記号が出てきます。これを計装記号と言ったりします。
記号には細かい意味が決まっており、上記の表のようになります。文字・順番にも決まりがあります。( JISZ8204参照 )
- 「FICA-201」は「流量指示調節警報計」を意味します。
- 「TRC-101」は「温度記録調節計」を意味します。
P&ID(Piping & Instrumentation Diagram)のPは配管、Iは計装機器、Dは図面を意味して、配管計装図と呼ばれています。プラントにおける配管や計装機器の接続を専門的な記号により示した図面のことを指します。
JIS引用は日本規格協会より許可を頂いています。
出典:JISZ8204計装用記号 表1
本記事の内容の詳細は上記JISを参照ください。(要利用者登録)
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